月経困難症|PMSとの違いは? 隠れているかもしれない病気とは

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月経困難症|PMSとの違いは? 隠れているかもしれない病気とは

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生理がつらくて生活に支障が出ていませんか? 強い下腹部痛・頭痛・吐き気などで仕事や学校を休んでしまうほどなら月経困難症かもしれません。

我慢したり、痛み止めを飲んでいるから大丈夫、と思っているのではないでしょうか。

月経困難症には病気が隠れていることもあります。あなたはこの先ずっと痛みに耐えていきますか? 自分の身体と向き合ってみましょう。

月経困難症とは

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生理中の不快な症状

生理中もしくは生理が始まる直前から起こる不快な症状を「月経困難症」といいます。

  • 下腹痛
  • 腰痛
  • 腹部膨満感
  • 嘔気
  • 頭痛
  • 疲労・脱力感
  • 食欲不振
  • イライラ
  • 下痢
  • 憂うつ

上から多くみられる症状順になっています。

生理の終了に従い、症状も消えていくのが特徴です。

出典:  (1)月経困難症 – 日本産婦人科医会 (jaog.or.jp)

月経困難症とPMSの違い

月経困難症とPMSには似たような症状がありますが、いちばんの違いは症状が現れる時期です。

月経困難症は生理が始まってから、もしくは生理開始の直前から症状がでるもの。

対してPMS(月経前症候群)は、生理の7〜14日前から身体的・精神的不調が現れ、生理開始とともに症状が治まります。

PMSのなかでも特に精神的な症状が強い状態をPMDD(月経前不快気分障害)と呼びます。

PMSとPMDDについてはこちらをご覧くださいね。

PMS(月経前症候群)を理解する|正しい知識を持ち対策しよう

PMDDってなに?|月経前に感情のコントロールができなくなる

月経困難症の原因

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子宮収縮を起こす物質の影響

月経困難症の原因はプロスタグランジンという物質の影響だと考えられています。

プロスタグランジンは体内のさまざまなところに存在しますが、生理で子宮内膜がはがれ落ちるときにも分泌されます。

子宮を収縮させ、不要な内膜を排出させるため必要な物質なのですが、過剰に分泌されると子宮の収縮が増して痛みが強まるんですね。陣痛促進剤(薬剤)としても使われる物質なのです。

他に考えられる原因としては、下記がありますよ。

  • ホルモンバランスの乱れ
  • ストレスによる自律神経の乱れ
  • 栄養不足
  • 運動不足
  • 睡眠不足

病気が隠れていることも

病気が原因で月経困難症を引き起こしている可能性もあります。以下で説明しましょう。

月経困難症の治療

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受診した方がいいの?

症状がだんだんひどくなってきたり痛み止めが効かないなら、いちど受診した方が良いですね。

「生理は病気じゃないから」と我慢したり「仕事を休めないから」と理由づけして放置してはいけません。病気が隠れていることもありますよ。

病気により月経困難症の症状がでている場合は、原因となる疾患を治療するのが先決です。

月経困難症の原因となる病気は以下の3つが代表的です。

  • 子宮内膜症
    子宮以外の場所に子宮内膜ができる
  • 子宮筋腫
    子宮内外や子宮筋にできる良性の腫瘍
  • 子宮腺筋症
    子宮筋に子宮内膜ができる

月経困難症の治療について

月経困難症の治療は、ホルモン療法や薬物療法が主になります。病気の場合は手術も視野に入るかもしれません。

  • ホルモン療法
    プロスタグランジンの分泌を抑えるため子宮内膜を薄く保つ。低用量ピルや黄体ホルモン剤が使用される。
  • 薬物療法
    鎮痛剤で痛みを抑える。痛くなったらすぐ服用するのが効果的。用法用量を必ず守ること。
  • 手術
    疾患にはまずホルモン療法や薬物療法を試みる。症状が重い・改善しない場合は手術を検討する。

漢方薬での治療

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漢方で月経困難症を考える

東洋医学では、ひとの身体は気血水(きけつすい)で成り立つと考えます。大切なのは3つのバランスを保つこと。

月経困難症は血が滞っている状態なんですね。血虚(けっきょ)(血が足りない)や、瘀血(おけつ)(血の巡りが悪い)など、あなたの体質とあなたの症状に合わせた漢方薬を処方します。

漢方薬の服用とともに大切なのが、生活習慣を整えることです。

  • 身体を冷やさない
  • 栄養バランスをとる
  • 適度に身体を動かす
  • 身体を休める
  • ストレスをためない

なかなか効果があがらないひとは、生活改善できていないことが多いんですよ。

鎮痛剤との併用もOK

漢方薬は即効性が期待できるものもありますが、基本的には数ヶ月かけて体質改善していくものです。痛みがつらいときは漢方薬と鎮痛剤の併用も可能ですが、注意点があります。

鎮痛剤は身体の熱を下げて(身体を冷やして)痛みを抑える構造なんです。痛み対策としてのみ服用し、漢方薬で身体を温め体質改善するのをおすすめします。なぜなら体質改善しないうちは痛みが続くから。

当店には、学生の頃から通って下さっているお客さまもいます。彼女たちは子宮内膜症などの病気はありませんでしたが、皆さんひどい生理痛で悩んでいました。

漢方薬と生活改善で症状は改善しましたが、将来に備えて今も身体作りを継続しています。最初は生理痛が不妊につながるかもしれないなど想像もできなかったようです。知識があれば考え方や行動も変わってきますね。

漢方薬は症状に対してだけでなく、体質や飲み合わせを考慮して選薬しています。同じ月経困難症のひとでも処方する漢方薬が違ってくるんですね。

効率よく漢方薬を服用するためにも、副作用を避けるためにも、必ず薬剤師に相談してください。

生理痛についてはこちらも読んでみてくださいね。
生理痛は我慢するもの?こない方がいい?|生理と向き合ってみよう

身体を温めることから始めましょう

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生理痛はつらいですね。症状が強いと「また来るのか……」と思うだけで憂うつになってしまいます。まずは、普段から身体を冷やさないよう意識してみましょう。

身体が冷えているという自覚のないひとは多いんです。寒さを感じなくても案外身体は冷えていますよ。

簡単に調べるには、あなたの手でお腹や太腿を触ってみてください。冷たいと感じたら身体が冷えているサインなんです。

生理痛の強い痛みを鎮痛剤で抑えたところで根本治療にはなりません。今後も同じ痛みを我慢することになるでしょう。

月経困難症には病気が隠れていることがあります。なかでも子宮内膜症は早期発見が大切です。

日本産婦人科医の報告では「子宮内膜症患者の30〜50%が不妊症」とされていますよ。痛みが強いなら早めに婦人科を受診してください。

子宮内膜症は不妊の原因になる|その痛み放っておかないで!

漢方薬は鎮痛剤と併用できるお薬です。身体を温め血の巡りを促しましょう。気温が上がってきたら冷房対策をしっかりしてくださいね。

体質改善できてくると、鎮痛剤の服用回数も減ってきますよ。生理がつらい方は早めに相談してくださいね。

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