【妊娠を考えているあなたへ】葉酸を吸収できていますか?
葉酸は、妊娠中や妊娠を考えている女性にとって非常に大切な栄養素です。葉酸には、胎児の神経管の正常な発育を助け、先天性異常のリスクを軽減する役割があります。
特に妊娠初期の摂取には重要な意味がありますし、母体の健康を保つためにも欠かせない栄養素なんですね。
しかし、葉酸がうまく吸収できていない場合もあります。せっかく摂取しているのに体内に取り込めないとしたらガッカリですよね。葉酸の吸収が難しい原因やその対策についてお話ししましょう。
葉酸の吸収が困難なケースとは
どのような場合に葉酸の吸収が困難になるのかを、3つのポイントに分けて説明しますね。
甲状腺疾患による吸収障害
甲状腺疾患は、甲状腺の機能が正常に働かない状態を指します。
甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)や甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)は、どちらも葉酸の吸収を妨げる要因となります。
甲状腺の機能が異常に活発または低下していると、ホルモンバランスが崩れ、葉酸の吸収がうまくいかなくなるのです。例えば甲状腺に腫瘍がある場合は、治療やホルモンの調整が必要です。
ストレスによるホルモン分泌の乱れ
ストレスはホルモンのバランスを乱し、葉酸の吸収を妨げてしまいます。ストレスが原因でホルモンの分泌が乱れる状態は非常に一般的で、多くの人が経験しているでしょう。
ホルモンバランスが崩れると、消化器系の働きも低下し、葉酸の吸収が効率よく行われません。
胃腸の健康状態
胃腸の健康状態も葉酸の吸収に影響を与えます。消化不良や胃腸の病気があると、体が必要な栄養素を吸収できません。胃潰瘍や過敏性腸症候群などの病気は、葉酸の吸収をさらに困難にします。
漢方薬も身体によいとされる食材も、胃腸が整っていなければ吸収できないのです。詳しくは下記を読んでくださいね。
【妊活】胃腸を整える|妊娠しないのは胃腸障害のせいかもしれません
なぜ葉酸の吸収が難しいのか?
葉酸の吸収が難しい理由について詳しく見ていきましょう。
自己免疫疾患による影響
バセドウ病や橋本病などの自己免疫疾患を持つ場合、自分の身体を攻撃する抗体が生成されます。
これらの抗体は甲状腺を攻撃し、甲状腺の機能を低下させるため、葉酸の吸収が困難になってしまうのです。自己免疫疾患は病院での治療が必要です。
ストレスの影響
ストレスが葉酸の吸収を妨げる主な理由は、ホルモンバランスの乱れです。
ストレスがかかると、体はコルチゾールというストレスホルモンを分泌します。コルチゾールが過剰に分泌されると消化器系の働きが低下し、栄養素の吸収がうまくいかなくなるんですね。
また、ストレスは胃腸の状態にも影響を与えるので、消化不良や胃腸の不調を引き起こします。
ストレスはホルモンバランスのほか、感情制御にも関わりがありますよ。
ストレスは目で見えないけれど脳を傷つけています
栄養不足
栄養不足も葉酸の吸収を難しくする原因の一つです。
特に、ビタミンB12や鉄分が不足していると、葉酸の吸収が妨げられます。バランスの取れた食事が大切ですね。
葉酸の吸収を高めるための方法
葉酸の吸収を高めるための方法について、具体的に見ていきましょう。
ストレス緩和
ストレスを緩和するのは、葉酸の吸収を高めるために重要です。
リラクゼーションや趣味の時間を増やし、ストレスを軽減しましょう。定期的な運動やヨガ、瞑想などもストレス緩和に効果的です。
自律神経のバランスを整える
自律神経のバランスを整えるのも、葉酸の吸収に大切です。
- 適度な運動
- 規則正しい生活習慣
- 十分な睡眠
毎朝同じ時間に起き、夜は決まった時間に寝るようにしましょう。温かいお風呂に入るのもリラックス効果があり、自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。
食事の工夫
葉酸の吸収を高めるためには、ビタミンCを含む食品と一緒に葉酸を摂取するのが効果的です。
ほうれん草にレモン汁をかける、オレンジジュースと一緒に葉酸サプリメントを摂取するなど、食事に工夫を加えましょう。
また、ビタミンB12や鉄分も摂取してください。レバー・赤身の肉・魚介類などに多く含まれていますよ。赤血球の生成に必要であり、体内に取り込んだ葉酸が適切に利用されるためにも重要な栄養素です。
食事の際には、なるべく加工食品やジャンクフードを避けましょう。新鮮な食材を使った料理を楽しめるといいですね。
加工食品との付き合い方を書いています。
インスタント食品を食べるなとは言いませんが覚えておいてください
妊娠と葉酸:健康な赤ちゃんを迎えるために
葉酸は主に細胞の成長と分裂をサポートしており、胎児の神経管の正常な発育を助けています。
「妊娠中に葉酸を摂取する」という意識は多くの方が持っているでしょう。授乳期も積極的にとるようにしてください。サプリメントは簡単で確実です。
葉酸不足は妊娠自体にも影響を及ぼし、排卵障害が起こることもあります。
葉酸は細胞の正常な分裂や成長に必要なビタミンであり、不足するとホルモンバランスが乱れ、排卵に影響を与えます。妊娠のチャンスを減少させないためにも、葉酸の適切な摂取が必要なんですね。
また、2012年にアメリカ生殖医学会(ASRM)で発表された論文に「葉酸摂取量と高度生殖補助医療における受精率との関連」があります。簡単にお伝えすると、葉酸の摂取量が多いほど体外受精の受精率が高くなるということなのです。
葉酸の吸収を高めるためには、まず自身の健康状態を確認し、必要なら対策を取りましょう。
定期的に健康診断を受け、病気が見つかったら治療する。当たり前に聞こえるかもしれませんが「要再検査」「要治療」の結果が出ても放置するひとが多いのです。
生活習慣を見直し、ストレス管理や自律神経のバランスを整えるのも、葉酸の吸収を助けるために有効です。
※ここでちょっと
葉酸とヨウ素は異なる栄養素ですが、混同する方もいるので追記しますね。
ヨウ素は甲状腺ホルモンの合成に不可欠なミネラルです。甲状腺ホルモンは代謝や成長、神経系が発達するためにとても重要です。
しかしヨウ素の過剰摂取は甲状腺機能に悪影響を及ぼす可能性がありますので適量を守ってくださいね。
また甲状腺疾患がある妊婦さんはヨウ素を制限されることが多いです。主治医とよく相談しましょう。
葉酸の摂取や漢方薬について不安や疑問がある場合は、ぜひご相談ください。
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