五臓六腑にしみわたる〜! さて五臓六腑ってどこでしょうか?

アバター画像投稿者:

五臓六腑にしみわたる〜! さて五臓六腑ってどこでしょうか?

22712402 S

難儀な仕事を終えたあとのビール。思わず「五臓六腑にしみわたるぅ!」と発したことがありませんか?

言葉は知っていても意味がよくわからないことはありますね。内臓全体を指しているのかな? 程度の想像はつくでしょうか。

東洋医学は、五臓六腑抜きでは語れません。西洋医学では、それぞれの臓器を単独でみますが、東洋医学ではすべてがつながり影響しあうと考えます。

五臓六腑とは

東洋医学で内臓全体を表す言葉が五臓六腑(ごぞうろっぷ)です。

5つの臓腑(ぞうふ)で人間が生きるために必要な成分を作り出し、管理しています。六腑は食べたものが消化吸収されながら通る器官です。

気血水(きけつすい)と深く関わっており、お互い影響しあいながらバランスを保っています。

下の図で「肝・心・脾・肺・腎」が五臓。「↔︎」でつながっている緑色が六腑(それぞれの臓器とつながる器官)です。

五臓六腑の促進し合う作用を相性(そうせい)、抑制し合う作用を相克(そうこく)と呼びます。

図の中で、隣同士はお互い助け合う相性(例:肝と心、肝と腎などオレンジ色の矢印)、ひとつ飛ばした先は抑制し合う相克の関係(例:肝と脾、心と肺など青色の矢印)です。

2548217

五臓について

5つの臓がお互い影響しあいバランスをとっています。臓の形状は袋状です。役割は気血水を生み出し蓄えること。

五臓は西洋医学でいう「臓器」よりも概念が広いですね。

5つの関係を「五行(ごぎょう)」と呼び、木・火・土・金・水で表します。

  • 肝=木
  • 心=火
  • 脾=土
  • 肺=金
  • 腎=水

それぞれの特性と相性があるのですが、別の機会にまた書きますね。

次からは五臓の働きと、それぞれが弱ったときに出やすい症状をあげていきます。不調になったときの参考にしてください。

▶︎肝(かん)

働き

  • 自律神経や情緒のコントロール
  • 血を貯蔵し供給する
  • 筋肉の動きをスムーズにする

肝が弱っているときの症状

  • イライラする
  • 貧血
  • 頭痛・肩こり・めまい

▶︎心(しん)

働き

  • 精神のコントロール
  • 血を全身に循環させる
  • 覚醒と睡眠を整える
  • 体温調節

心が弱っているときの症状

  • 集中力の低下
  • 眠れない・夢をよく見る
  • 動悸・息切れ
  • のぼせ

▶︎脾(ひ)

働き

  • 消化吸収
  • 気血を生み出す
  • 筋肉を作る
  • 血液が血管から漏れるのを防ぐ

脾が弱っているときの症状

  • 食欲不振
  • 皮下出血
  • お腹の膨張
  • 抑うつ

▶︎肺(はい)

働き

  • 気を巡らせる
  • 呼吸で外気を取り入れる
  • 血と水を作る
  • 皮膚の機能を守る

肺が弱っているときの症状

  • せきが出る
  • 呼吸が苦しい
  • 風邪をひきやすい
  • 悲しみを感じる

▶︎腎(じん)

働き

  • 生命活動と成長に関わる
  • 骨や歯の形成
  • 水分調節
  • 思考や判断力の維持

腎が弱っているときの症状

  • 性欲低下・不妊
  • 歯が抜ける
  • むくみ
  • 白内障
1718507

六腑について

五臓が気血水を生み出すのに対し、六腑は食べ物を消化吸収する役割があります。

前の器官から食べ物を受け取り、役割を果たして次の器官へ送り出します。連携プレーで、食べ物が消化吸収され排泄へとたどる道です。

▶︎胃(い)

消化器系のうち最も大きな器官。入ってきた食べ物を受け入れ、吸収しやすいように消化し小腸に送る。気(エネルギー)を作る場所。

▶︎小腸(しょうちょう)

細長い器官。栄養素と不要物を分別できる。栄養素は吸収し、老廃物は大腸へ。余分な水分は膀胱へ送る。

▶︎胆(たん)

胆汁を蓄え、分泌する。胆汁は体内を浄化する作用がある。勇気や決断力を司る。

▶︎大腸(だいちょう)

小腸から送られてきた消化物から水分を吸収。残りは老廃物として排泄へ。

▶︎膀胱(ぼうこう)

不要な水分をためておき排出する。

▶︎三焦(さんしょう)

気の循環・調整を担当。水液の運搬路でもある。西洋医学でいう臓器にあたるものはない。

五臓六腑は内臓全体を言い表す言葉

4349198 S

五臓六腑の言葉は知っていても、具体的に指すものを問われると答えられませんよね。
「五臓六腑にしみわたる」のセリフは、お腹の底まで広がる感じをよく表していると思います。

  • 五臓→気血水を生み出し貯蔵する
  • 六腑→食べ物を消化吸収する

それぞれの臓腑と器官は独立したものでなく、相互作用し連携しあっています。バランスが取れている状態が健康であり、バランスが崩れると不調が現れます。

五臓六腑がダメージを受けるのは

  • 生活習慣の乱れ
  • 暴飲暴食
  • 過度なストレス

上記のような生活が続くとさまざまな症状が心身に現れます。内臓だけでなく身体の表面や心の問題にも広がるのです。

五臓六腑を整えるのは「栄養・運動・睡眠」であり、健康の基本です。漢方薬で足りないものを補い、不要物を排出しましょう。

これからの時期は食べすぎや飲みすぎに気をつけて、楽しい年末年始をお過ごしくださいね。

お問い合わせ・ご予約はこちらからどうぞ ^^

なお、公式LINEからご予約・ご来店いただくとスキンケアサンプルセットをプレゼントしています!
※初回のみとなります。

3be152558d12f22401154238ec337a9c 7