生理は女性にとって自然な現象であり、経血は健康のバロメーターとなります。経血の量・匂い・色などさまざまな要素から身体の状態を読み解くことができるんですね。
しかし経血は他人と比べられるものではありませんし、自分の状態が健康なのかを疑問に思うこともあるでしょう。
漢方では経血を「血」と捉え、その状態から全身のバランスをみます。経血の変化から早期に身体の異変に気づくこともあるんですよ。ぜひ参考にしてください。
経血の色と意味
鮮血:健康な状態
生理の初日〜2日目は明るい赤色が多いです。子宮内膜からはがれた新しい血が排出されており、健康な証拠です。
暗赤色:酸化した血
血が酸化すると、深みのある赤や暗い赤に変化します。
経血量が落ち着いてくると、剥がれ落ちた血が子宮や膣の中に溜まりやすくなります。血がスムーズに出てこられず空気に触れる時間が長くなり、酸化して色が濃くなるんですね。
あまり心配はいりません。生理の中頃によく見られます。
茶色:古い血が排出されている
子宮内膜の残りや、体内で過去に出血した古いものが排出されています。
もしくは、生理の終わり頃になるとナプキンを取り替える間隔が長くなりがちなので、酸化が進み茶色く変化したと考えられます。
生理の終わり頃に見られることが多いですね。
色は排出までの時間
他にも色で悩むことがあるかと思います。
例えば、生理の開始頃はおりものに混ざって薄いピンクの経血が見られることがあります。逆に黒っぽい色ほど出血から排出までの時間が長くかかっているということです。
色だけで異常を判断することはできませんが、生理不順の方は黒っぽい経血の方が多いようです。
経血の量と意味
月経量が多い
一番多い日の日中に、夜用のナプキンでないと対応しきれない場合や、生理が8日以上続く場合は、子宮の病気の可能性があります。
月経量が少ない
一番多いときでもおりものシートで間に合う、生理が2日以内に終わる場合は、月経量が少ないといえるでしょう。
- 女性ホルモンの分泌異常
- 子宮の発育不全
- 甲状腺機能亢進症
上記のような可能性も考えられますが、血虚体質のひとも多いです。排卵が正常に行われていない可能性もあります。
正常な月経量とは
目安となる月経量は20〜140mlですが、量を推測するのは難しいですね。
一番多い日の日中に、4時間程度で昼用ナプキンがしっかり汚れるくらいの量です。このとき夜用ナプキンでないと漏れ出る場合は、過多月経の可能性があります。
月経量減少の原因が、無理なダイエットになっている場合もあります。
- 急激な体重減少
- 極端なカロリー制限
- 睡眠不足
- ストレス
上記は女性ホルモンの分泌に影響し、月経不順や無月経の原因となりますよ。
経血の匂いと意味
酸っぱい匂い
錆びた鉄のような匂いや酸っぱい匂いは、排出された経血が酸化し、雑菌が繁殖しているのです。経血そのものは無臭なんですよ。
ナプキンをまめに変える、デリケートゾーンを清潔に保つ対策を。
生臭い匂い
魚のような生臭い匂いや強い悪臭は婦人科系の炎症の可能性があり、膣炎・性感染症などが疑われます。
おりものの異常やかゆみなども併発するかもしれません。早めに受診しましょう。
生理が終わっても匂う
通常、生理が終われば独特の匂いも解消しますが、匂いが長引く場合は膣炎なども考えられます。
おりものの量、おりものに色がついていないかもチェックしてくださいね。
漢方からみる経血の状態
瘀血(おけつ)
血の巡りが悪く、流れが停滞している状態が瘀血です。経血が黒っぽくドロドロしている場合に考えられます。瘀血のひとは月経に関する不調が多いのです。
生理痛が強く、経血の中にレバー状の塊が混ざることがあります。健康な状態でも塊が出ることはありますが、頻繁な場合は子宮筋腫などの病気が隠れているサインかもしれません。
血虚(けっきょ)
経血量が少なく色が薄い場合は血虚と考えられます。漢方では「子宮内膜が薄い=血虚」の状態なんですね。経血の色はピンクや薄い赤、量が少なくサラッと水っぽい状態です。
酸素や栄養を運ぶための血が不足しているので、疲れやすかったり肌や爪のトラブルを抱えているひとが多いですね。無理なダイエットで栄養不足の場合も血虚になりやすく、無月経になることもありますよ。
気虚(ききょ)
気虚のひとは、生理痛が強く、だるいなどの症状があるかもしれません。経血の色が薄く水っぽいのは血虚と同じですが、月経が長引く傾向があります。気虚はエネルギー不足であり、血を止める力も弱まっているからです。
月経期間が長くても、経血量が多いとは限りません。生理が来ても排卵していないことがあります。
経血は身体からのメッセージです
経血は身体からのメッセージです。経血の変化がわかれば、早期に異常を発見することも可能。日頃から身体の声に耳をすませましょう。
漢方的には、生理不順や妊活に関して瘀血・血虚・気虚などの体質をまず見極めます。体質に基づき、漢方薬を処方するのです。
漢方薬は体質改善を目指すものです。生活習慣の見直しとともに体質改善に取り組んだ結果、生理が順調になったお客さまをたくさん見てきました。お悩みの方はぜひ相談してくださいね。病院での治療とも併用できます。
参考までに正常な範囲といわれている状態を書いておきますね。
- 生理周期:25〜35日
- 生理日数:3〜7日
- 痛み:なし(ある場合は子宮内膜症や子宮筋腫の可能性あり)
- 血の塊:なし(あっても小豆大の大きさまで)
血の色は、体内で出血してから体外に排出されるまでの時間の問題なんですね。大切なのは色より出血の時期です。不正出血(生理期間以外の出血)や強い痛み・発熱が伴う場合は特に注意が必要です。
以下のような症状があれば受診しましょう。
- 出血量がいつもより多い
- 痛みが強い
- 出血がダラダラ続く
- 閉経しているのに出血している
- 不正出血がある
経血の状態や生理の周期・期間などの記録とともに、基礎体温を測る習慣をつけるとよいですね。記録は受診の際に役立ちますよ。
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