起立性調節障害|思春期のお子さんをお持ちの親御さんへ

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起立性調節障害|思春期のお子さんをお持ちの親御さんへ

朝なかなか起きられない。
学校へも行けない。
けれども午後には元気になってくる。

お子さんがこのような状態だと、親御さんは心配でたまりませんね。

起立性調節障害は身体の疾患です。
病気を理解していないと「怠けているのではないか?」と思ってしまいますよね。

周囲から誤解されていることも多く、子どもが傷ついていることもあります。

親が病気を理解し、味方となるのが第一歩です。

起立性調節障害が起こるしくみ

ひとは立ち上がると重力により血液が下半身に向かい、血圧が下がります。

このとき本来なら自律神経の交感神経(活動モード)が働き、血流を循環させます。

しかし交感神経の働きが鈍いと、血液が上の方(心臓や脳)に戻りにくくなってしまいます。そのためめまいや立ちくらみが起こるのです。

よくある症状をあげますと

  • 朝起きられない
  • めまい
  • 立ちくらみ
  • 頭痛
  • 腹痛
  • 失神
  • 動悸
  • 食欲不振
  • 乗り物酔いしやすい

起立性調節障害はなぜ起こるか

起立性調節障害は、小学校高学年〜中高生など、成長期の子どもに多くみられます。

身体がぐんぐん成長する時期ですが、自律神経の成長が追いつかないんですね。

男女比では女子の方が少し多い傾向にあります。起立性調節障害は初潮を迎える年齢と被るのも特徴。生理での失血や女性ホルモンの影響があるようです。

そのほかにも

  • 水分不足
  • 塩分不足
  • 活動量の低下
  • 遺伝
  • ストレス

これらも関係あるといわれています。

起立性調節障害と漢方薬

お子さんが朝起きられない、という悩みをお聞きする機会が増えています。

起立性調節障害は精神疾患ではなく、自律神経がうまく働かないことによる身体の病気です。急激な身体の成長に、自律神経の成長が追いつかないのですね。

お子さんが疲れているように見えるかと思います。起立性調節障害の場合は、身体の疲れではなく脳の疲れ(神経疲労)。

過労やストレスにより活性酸素がたまりすぎた状態です。

「疲れ」を自動車のパワーに例えると

  • 元気なとき=2,000パワー
  • 疲れがたまったとき=500パワー

ボディの重さは同じでも、朝起きられるときと起きられないときの差はこれほど違います。

この状態の車はエネルギーを作る力が低下しているので、ガソリンを注入しても元に戻らないのです。

疲れをとるには、たまりすぎた活性酸素を除去すること。十分な休息をとり生活を整えるようバックアップしましょう。

漢方薬はお子さんの症状や体質に合わせて処方します。飲みやすいドリンクタイプもありますし、1週間ほど試すのもおすすめです。実際、数週間の服用で元気に登校できるようになったお子さんもいますよ。

親御さんは心配でたまらないでしょうが、腹を据えましょう。その姿がお子さんを安心させます。

そのうえで、症状軽減のため漢方薬を役立ててください。お子さんのことで気になることがありましたら、早めにご相談ください。

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