
更年期は、ほてり・発汗・気分の落ち込みなどの症状に目が向きがちですが、身体のなかでは骨にも変化が起こっています。
閉経後は女性ホルモンの分泌が大きく減るため骨量も減少しやすくなるのですが、骨粗しょう症は痛みなどの自覚症状がほとんどありません。骨折して初めて気づくひとも多いのです。
骨粗しょう症は“もっと高齢になってからの病気”というイメージがありますが、骨量の変化はすでに始まっています。更年期をきっかけに骨の健康にも目を向けてみませんか。
骨粗しょう症の基礎知識

予防するためには、骨粗しょう症について知ることが大切です。骨にはどのような変化が起こるのでしょうか。
骨粗しょう症とは
骨粗しょう症は、骨の内部が少しずつスカスカになり骨折しやすくなる病気です。骨の表面は硬いままなので、外から触っても変化はわかりません。患者さんの多くは閉経後の女性です。
転倒・くしゃみ・後ろを振り返ったときなど、日常的な動作がきっかけで骨折する場合もあります。背骨・手首・太ももの付け根・腕の付け根などは骨折しやすい部位です。
骨は「壊す」と「作る」を繰り返している
骨にも新陳代謝の仕組みがあり、骨代謝(こつたいしゃ)が行われています。古くなった部分を壊し、新しい骨へ作り替えているんですね。
健康な骨は壊すと作るのバランスを保ち、維持しています。見た目には変化がなくても、骨のなかでは毎日骨代謝が繰り返されています。
自覚症状がほとんどない
骨粗しょう症は、初期には痛みなどの症状がほとんどなく、沈黙の疾患とも呼ばれています。普段どおり生活していても気づかないまま進行し、転倒した拍子に骨折して初めてわかるケースもあります。
背骨の圧迫骨折や太ももの付け根の骨折などは、寝たきりや健康寿命の短縮につながる場合もあるのです。
閉経後に骨粗しょう症が増えるのはなぜ?

閉経後に骨粗しょう症が増える背景には、女性ホルモンの変化だけではなく、加齢や生活習慣も関係しています。原因を知り、予防につなげましょう。
女性ホルモンの減少
女性ホルモンのひとつであるエストロゲンには、骨が壊され過ぎないよう調整する働きがあります。閉経後はエストロゲンが急激に減るため、骨を壊す働きが強くなり、骨量が減りやすくなるんですね。
年齢を重ねるにつれて、新しい骨を作る働きも少しずつ低下するため、骨量を維持しにくくなっていくのです。更年期は、目に見えない骨の変化も始まる時期といえるでしょう。
食事量や栄養の偏り
年齢とともに食事量が減ったり、簡単な食事で済ませる日が増えたりすると、骨を作るために必要な栄養が不足してしまいます。骨の健康というとカルシウムを思い浮かべますが、カルシウムだけでは丈夫な骨を保てません。毎日の食事の積み重ねも、骨の健康に影響します。
運動不足と生活習慣
骨は、歩く・階段を上るなど、身体を動かしたときの刺激によって保たれています。運動不足が続くと骨への刺激が少なくなり、骨量の低下につながることがあるんですね。
喫煙や過度の飲酒も骨代謝に悪影響を与えることが知られています。毎日の食事や運動など、生活習慣の積み重ねも骨の健康を左右するのです。
骨を守るために始めたい習慣

骨の健康は生活習慣の影響を受けています。更年期は、身体を整える方向に意識をむけるよい機会でもあるので、見直してみましょう。
骨を支える栄養を意識する
栄養バランスのよい食事を心がけましょう。骨代謝のバランスを保つには、以下の栄養素を適切に取り入れてみてください。
- カルシウム:乳製品・小魚・大豆製品など
- ビタミンD:魚介類・きのこ類・鶏卵など
- ビタミンK:納豆・緑黄色野菜など
ビタミンDは、日光浴で皮膚でも生成できます。ビタミンDとカルシウムを一緒にとると、カルシウムの吸収がよくなりますよ。他に、マグネシウム・リン・たんぱく質なども意識してとりましょう。
ビタミンD摂取についてはこちらをどうぞ!
【不妊原因のひとつ】日本人の98%がビタミンD不足の恐怖
骨と筋肉を保つ運動を続ける
筋肉量が多い人ほど骨密度が高い傾向があります。緩めのスクワットやウォーキングは、骨と筋肉を同時に鍛えられる運動。筋力が維持されると転倒予防にもつながりますね。
「毎日30分歩かなくちゃ!」など固く考えなくてもいいので、生活のなかで続けやすい運動を取り入れましょう。
骨密度検査を受ける
骨粗しょう症は自覚症状が少ないため、自分では判断が難しい病気です。閉経後は自治体の健診や医療機関で骨密度検査を受けましょう。骨の状態を知っておくと安心ですし、数値から生活習慣を見直すきっかけにもなります。
将来の自分のために

更年期は、女性ホルモンの変化によって身体が大きく変わる時期。骨の健康もそのひとつです。
骨粗しょう症は“高齢者の病気”のイメージがあるのと、初期はほとんど自覚症状がないので、あまり意識しないかもしれませんね。けれども「骨折して初めてわかった」というひとは珍しくないんです。閉経後にはまず、骨密度検査を受けてみましょう。
当店では、更年期以降の身体作りについてもご相談をお受けしています。更年期は身体と向き合うきっかけになります。骨の健康のため、積み重ねられることはたくさんありますよ。気になることがありましたらお気軽にご相談くださいね。




