漢方薬と認知症予防|世界アルツハイマーデーに考える健康法
9月21日は世界アルツハイマーデーです。1994年に「国際アルツハイマー病協会(ADI)」と「世界保健機関(WHO)」が制定しました。認知症の一つであるアルツハイマー病に対する理解と支援を促進する啓発活動が行われています。
厚生労働省によると、2022年の日本の認知症患者数は約443万人。予防のための早期対策がますます必要です。世界アルツハイマーデーを機会に考えてみませんか?
漢方医学における認知症の捉え方と治療法
認知症予防と漢方医学の役割
認知症は進行すると日常生活に大きな支障をきたしますが、発症を防ぐための予防策や進行を遅らせる方法はあります。特に早期対策がカギです。
漢方医学では、認知症の原因を単なる脳機能の低下ではなく、身体全体のバランスが崩れた結果と捉えています。予防には全身を調整し脳の健康を支えるという働きかけをするのです。
気血のバランスを整える
漢方医学では、気血のバランスが乱れると脳への血流が滞り、結果として認知機能の低下が進むと考えられています。漢方薬を用いて気血を整え、脳機能を健全に保つことを目的とするんですね。
血流改善による脳の健康サポート
脳の健康維持には、血流の改善が重要です。漢方薬の釣藤散(ちょうとうさん)は、脳の血流を促進し、頭痛やめまいの軽減を目的とした処方です。認知機能の維持に役立つとされる漢方薬です。
またストレスは、脳の働きを鈍らせる一因です。抑肝散(よっかんさん)は、ストレスによる不調を和らげ、心身のバランスを整えて脳の健康維持を助けます。
認知症予防に知っておきたい漢方薬
抗酸化作用による脳の保護
酸化ストレスは脳の老化を加速させ、認知機能の低下に影響を与えます。
クコの実(ゴジベリー)は、栄養価が高い食材です。ビタミンC・ビタミンA・鉄分のほか、抗酸化物質を豊富に含んでいるんですよ。脳の健康をサポートするとされる食材です。
クコの実が含まれている漢方薬として杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)があります。伝統的な使用方法は、視力改善・免疫力向上・肝臓の健康維持など。滋養強壮・疲労回復のサポートにも役立ちますよ。
エネルギー補給で疲労を防ぐ
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)は、全身の疲労感を軽減することを目的とします。特に認知機能の低下が疲労と関連する場合に使われます。
※体質や症状に合わせた漢方薬を選ぶため、ご利用に際しては薬剤師に相談してくださいね。
生活習慣と症例
バランスのとれた食事
脳の健康を維持するには、栄養バランスのとれた食事をとりましょう。食材の一例をあげますね。
- 青魚(サバ・イワシなど)
オメガ3脂肪酸(DHAやEPA)が豊富で脳の機能をサポートする - ナッツ類(くるみ・アーモンドなど)
ビタミンEの抗酸化作用で脳の老化を防ぐ - ベリー類(ブルーベリー・いちごなど)
抗酸化物質が豊富で記憶力の向上に役立つ - 緑黄色野菜(ブロッコリー・ほうれん草など)
ビタミンKが記憶力の維持に効果的 - たまご
DHA・EPA・コリンが脳の健康をサポート - 大豆製品(豆腐・納豆など)
レシチンが記憶力や集中力を高める
炭水化物・たんぱく質・脂質をバランスよくとりましょう。適度な水分補給も忘れないでくださいね。
ストレス管理の重要性
ストレスが認知症に与える影響はとても大きいのです。いくつか理由をあげましょう。
- 脳の構造と機能への影響
慢性的なストレスは脳の海馬(記憶に関与する)の縮小につながる - 炎症の増加
体内炎症は脳にも影響があり認知症のリスクを高める - ホルモンバランスの乱れ
ストレスホルモンが増加すると脳細胞にダメージを与える - 睡眠の質の低下
睡眠不足が脳の回復を妨げ認知機能の低下を招く - 心血管系への影響
脳への血流を減少させる原因となる
栄養・睡眠・運動は健康の基本です。脳にももちろん関係しています。あなたに合う趣味やリラックス法を見つけましょう。社会的なつながりを持ち、会話したり笑ったりするのは心と脳の健康に欠かせないものです。
お客さま症例
当店のお客さまから「母の物忘れが激しくなった」とご相談いただきました。詳しくお聞きしますと、お母さまは裁判の真っ最中で強いストレスを受けているとのこと。
脳と身体の健康を考え、ワタナベオイスターでの栄養補助をおすすめしました。継続していただいたところ、裁判中にもかかわらず「物忘れが和らいだと感じます」との報告をいただきました。
ストレスを受け続けると一過性健忘の症状が現れることがあります。高齢の方のみならず、若い方でも起こり得ますよ。
今回は、栄養補給と抗酸化作用がストレス軽減に関与し、認知機能をサポートする可能性を示す症例です。
認知症予防は早期対策がカギです
認知症予防には、早期の対策が重要です。身体と心の健康によいことは、脳の健康にも通じるのです。漢方薬を活用し、生活習慣や食事と組み合わせ、自然な方法で健康維持を目指しましょう。
世界アルツハイマーデーを機に、ご自身やご家族の健康を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
漢方薬を活かすには、認知機能の維持を意識し、適切な栄養や生活習慣を取り入れることが大切です。漢方薬は体質や現在お持ちの症状により処方が異なります。使用に際しては専門家にご相談くださいね。
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