湿気対策で肌トラブル知らず! 漢方薬局が教える梅雨のスキンケア

梅雨時は肌トラブルが発生しやすくなります。湿度が高く気温も上がってくるため汗をかきやすくなりますね。

汗を放置していると肌がかゆくなり、かき壊してしまうことも。肌がヒリヒリしたり傷ついたりした経験がありませんか?

室内のカビからアレルギー反応を起こすひともいます。

肌を守るためにはバリア機能を保つのが大切。梅雨に入る前から気を配っていきましょう。

梅雨時期の肌トラブル

気温の変化

日に日に気温が高くなり、汗をかきやすくなってきますね。汗が肌に残ったままだと細菌が繁殖しかゆくなります。かき壊してしまうと傷口から細菌が入り込んでしまうのです。

高湿度

湿度が高いと汗が蒸発しにくいですね。肌には皮脂が存在しています。汗と皮脂が混ざり合うと毛穴が詰まりやすくなり、炎症の元になりますよ。

アレルギー反応

室内も湿気のためカビやダニが繁殖しやすくなります。アレルギー反応から肌トラブルを起こすひとも多いのです。

肌トラブルを防ぐには

肌のバリア機能を保つ

バリア機能は主に肌の外側である角質層の役割。正常に働いていれば肌を守ってくれます。

バリア機能の役目とは

  • 外部刺激から肌を守る
  • 肌の水分保持
  • 健康な肌を維持する

外部刺激とは、ウイルス・化学物質・紫外線などですね。適切な水分を保ち肌の健康を維持するために頑張ってくれるのがバリア機能です。機能が低下すると肌トラブルが起こりやすいのです。

清潔を保つ

バリア機能を保つには、汗をかいたらなるべく早く除去するのが大切です。タオルなどで拭くときはゴシゴシこすらずそっと押さえましょう。

入浴やシャワーができればいちばんですが、洗い過ぎは逆効果。肌に必要な皮脂まで取り除いてしまうとバリア機能を壊してしまうのです。洗浄剤も肌に優しいものを選んでくださいね。

寝具などはマメに交換し清潔を保ちましょう。服装は通気性がよく、肌に刺激が少ない素材のものが望ましいですね。

カビやダニの発生を抑えるため、梅雨入り前に室内環境を整えましょう。エアコンはいきなり使い始めることが多いもの。冷房器具や除湿器などのお掃除を忘れずに。

身体の外側と内側から整える

普段からのスキンケアは欠かせません。湿度が高いとこれ以上の保湿はたくさん! と思うかもしれませんが、保湿は必要です。

肌の表面はベタついていても、深層部に水分が補われているわけではないからです。冷房の効いた室内では肌が乾燥しますよね。夏向けのサラッとした保湿剤ならベタベタしませんよ。

身体の内側からのケアもとても大切。ビタミンやミネラルを含んだバランスよい食事内容にしましょう。睡眠不足でお肌の調子が悪くなった経験はないでしょうか? 生活習慣はお肌にもちゃんと影響しますよ。

漢方薬で肌バリア強化

肌のバリア機能を高めるのを助けてくれる漢方薬もあります。①は期待できる効果、②は使用例です。

黄蓮解毒湯(おうれんげどくとう)

①熱を冷まし炎症を抑える・肌の赤みを軽減する
②ニキビ・湿疹・皮膚の炎症

当帰飲子(とうきいんし)

①血行を良くし肌の潤いを保つ
②乾燥肌・かゆみ

十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

①体力を補い免疫力を高める
②全身の健康を整え肌のバリア機能を強化する

清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)

①炎症を抑え熱を冷ます
②ニキビや赤みを抑える

四物湯(しもつとう)

①血を補い潤いを与える
②血行不良・乾燥肌

上記5つは肌トラブルによく使用される代表的な漢方薬ですが、購入したものの「効かない」という声も聞きます。

胃腸の状態冷えなどさまざまな要因が絡み合った結果、肌に症状が現れることは多いのです。体質に合う漢方薬を選ぶため薬剤師に相談しましょう。

こちらの記事も参考にしてくださいね!
漢方薬が効かないのには理由があります

肌バリアを保つには長期的な視点で

ジメジメした季節はいやですね。梅雨時期の肌トラブルは湿気のため汗が蒸発しにくいのが原因のひとつです。皮脂と汗が混ざり合い、かゆくなってかき壊し、傷口から細菌が入り込んでしまうんですね。

汗をかいたらそっと拭いましょう。カビは見えないところで広がります。梅雨前にお掃除しておきたいですね。

バリア機能が落ちていると肌トラブルにつながります。清潔を心がけ心身のバランスを整えると肌も健康になりますよ。

今回はいくつか漢方薬をご紹介しましたが、食生活や生活習慣なども長期的な視点で捉えていきましょう。

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