女性が一生キャリアを積み上げていける時代です。人生設計を組み立て、イキイキ働き楽しんでいる女性はとても素敵ですね。

しかし近年、慢性腎臓病(CKD)が増えているのをご存知でしょうか? 成人の8人に1人がCKDといわれており、もはや国民病なのです。

CKDは生活習慣と深く関わっているため、誰でもかかる可能性があります。ところが初期症状がほとんどないため、気づいたときにはかなり進行していることが多いのです。

30〜40代の働き盛りのひとたちこそ生活習慣に気を配り、腎臓に負担をかけない生活を送ってほしいと思います。

慢性腎臓病(CKD)の実態

腎臓病の原因

腎臓は身体の浄化を担当しています。日々、血液をろ過し、身体中に戻しています。腎臓が働いてくれるおかげで、いつでもきれいな血液を循環できているのです。

腎臓が機能しなくなり放っておくと命に関わります。腎機能は加齢とともに落ちていくもので、若い世代には無縁のイメージかもしれませんね。

しかし腎臓病は30〜40代にも襲いかかります。遺伝的要素もありますが、生活習慣が大きく関係してくるからです。

現代人は食事内容の偏りや運動不足により、高血圧や糖尿病のリスクが高くなっています。生活習慣が腎臓に負担をかけ、腎臓病を発症するきっかけになっているのです。

命に関わる病気との関連

CKDは心臓血管にも影響を与えます。腎臓が体内の塩分や水分をうまく処理できなくなると、高血圧を引き起こし、心臓に負担がかかるからです。

また血管が炎症を起こしたり傷ついたりすると血液の循環が悪くなり、脳卒中のリスクも高まります。さらに腎機能の低下により免疫機能も低下するため、感染症にかかりやすくもなるのです。

腎臓病自体は進行が遅く初期症状もほとんどありませんが、進行するにつれ悪化した腎機能が命の危険をもたらします。腎機能とこれらの病気は相互関係にあり、どちらも原因とも結果ともなり得るのです。

30〜40代でも慢性腎臓病にかかるわけ

初期症状がなく気づきにくい

腎臓が沈黙の臓器といわれるのは、初期症状がほとんどなく病気に気づきにくいからです。進行してくると現れるのは以下のような症状です。

  • 疲れやすい
  • むくみやすい
  • 貧血
  • 高血圧
  • 尿量の変化

体調の変化に気づき受診・検査を経てようやく腎臓病が発覚することが多いんですね。気づいたときは進行していることがほとんどです。

生活習慣の影響

腎臓病は高血圧・糖尿病・肥満などの生活習慣病と深い関係にあります。

  • 塩分のとりすぎ
  • 過度な飲酒
  • 喫煙
  • 運動不足
  • 睡眠不足
  • 過度なストレス

普段の何気ない生活が腎臓に負担をかけ続け、生活習慣病となり腎臓病まで行き着くのです。

また女性にありがちなのが、忙しさのあまりトイレを我慢すること。関連して、トイレの回数を減らすために水分を控えがちなのです。

尿を長時間とどめておくと膀胱や尿道に細菌が繁殖しやすくなり、尿路感染症の原因になります。細菌が尿管を通して腎臓に広がると、腎盂腎炎(じんうじんえん)という病気になることもありますよ。腎臓にダメージを与える感染症です。

腎臓病について詳しくはこちらを読んでくださいね。
腎臓病に注意! あなたが知らない間に進んでいるかもしれません

30〜40代の方に気をつけてほしいこと

健康診断を必ず受ける

何度も書いている通り、初期の腎臓病を見つけるのは簡単ではありません。しかしお医者さまは、尿検査の数値から腎臓病の疑いを持つことが多いのです。健康診断は必ず受けましょう。

受ける際には尿検査の項目に注目してください。尿たんぱくクレアチンが入っていますか? 健康診断の内容によっては、受けられる項目が少ない場合があります。もし職場の健康診断で項目がなければ、かかりつけ医に相談してみましょう。

生活習慣を振り返る

減塩・運動不足の解消・適切な水分摂取など、意識したい生活習慣はあるでしょうか。ぜひあなたの生活を振り返ってみてください。

腎臓にどれだけ負荷がかかっているかは目に見えません。若い世代の方々には思いもよらないでしょう。生活習慣は腎臓だけでなく、身体全体の健康に関わるものです。

今、この記事を読んでくださっているあなたが意識するきっかけになればと思います。

健康だからこそキャリアを積める

厚生労働省の資料で、離職者に離職の理由を尋ねた項目がありました。「定年のため」「契約期間が終了したため」に続く答えが「健康がすぐれなかったため」でした。

あなたは未来予想図を描き、今まさにキャリアを積み上げているのでしょうか。しかし健康な身体がなければ予定は未定で終わってしまうかもしれませんよね。

仕事も趣味も遊びも健康であればこそ。腎臓病は症状が出るころには末期なのです。

慢性腎臓病は若くてもかかります

慢性腎臓病(CKD)に大切なのは予防早期発見です。健康診断は必ず受け、尿検査の項目に注意しましょう。仕事が忙しくても水分をとり、我慢せずトイレに行ってくださいね。

高血圧や糖尿病の診断を受けたひとも、実は初診時に自覚症状がなかったひとが多いのです。「健康診断で指摘されたから」と受診理由をあげています。

日常生活でストレスや悩みを感じる年代は20代〜50代が男女ともに多いというデータもありました。社会人としてバリバリ働いている年代がストレスにさらされていますね。どの年代も女性の方が男性より割合が高いのに注目してしまいました。

さまざまな理由があるのでしょうが、スピード社会・競争社会の弊害も感じます。自分の身体は誰も変わってくれませんし、自分で守るしかありません。

あなたの大切な未来のため、漢方薬で健康貯金をしていきましょう。ぜひ相談してくださいね。

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