2022年の冬至は12月22日。
1年でいちばん日が短く、夜が長い日です。
この時期のかぼちゃはおいしいですね。
「冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかない」といわれます。
これには先人の知恵と根拠があるようです。
冬至にかぼちゃを食べる習慣はどうやって生まれたの?
冬至は二十四節気のひとつ
「二十四節気(にじゅうしせっき)」は、むかし中国で考案された暦(こよみ)のようなものです。
1年を4つ(四季)にわけ、さらにそれらを6つにわける考え方です。
冬の寒さはこれからが本番ですよね。
冬至は厳しい寒さに備えるため、準備する日とされてきました。
冬至は一陽来復の日
冬至は別名「一陽来復(いちようらいふく)の日」とも呼ばれます。
一陽来復とは、冬が終わり春がくること。
また、この日を境に悪いことは去り、運気が上昇するという意味なのだとか。
1年でいちばん太陽の光が弱い時期ですが、希望がもてますね。
かぼちゃは長期保存ができる貴重な栄養源だった
かぼちゃは長期保存できるため、緑黄色野菜が収穫できない冬の貴重な栄養源でした。
かぼちゃの収穫時期は夏〜初秋にかけてです。
しかし2〜3ヶ月かけて熟成すると甘みが増し、栄養価が高くなります。
野菜の保存は、干し野菜や漬物なども昔からある方法ですね。
かぼちゃは手を加えなくても丸ごと保存できる利点があります。
先人の知恵で冬本番に備えましょう
かぼちゃの栄養素
かぼちゃにはたくさんの栄養が含まれています。
ビタミンB・C・E、β-カロテン、炭水化物、カリウムなどです。
特にβ-カロテンには抗酸化作用があり、身体のサビといわれる活性酸素の発生を抑えてくれます。
体内でビタミンAに変わるのですが、これが皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。
炭水化物は糖質と食物繊維が合わさったものです。
糖質のとりすぎが気になるようでしたら食べ過ぎに注意が必要ですね。
かぼちゃは丸ごと食べられる
皮…かぼちゃの皮には、β-カロテンと食物繊維が果肉より多く含まれています。皮ごと調理して食べるのがおすすめ。
タネ…かぼちゃのタネは「パンプキンシード」と称して売られていますよね。
天日干ししたあと、フライパンで空炒りすると殻がはじけて中身が取り出せます。
かぼちゃのタネにはリノール酸がたっぷり。
リノール酸は体内で合成できないので、食物からとる必要があります。
心筋梗塞などの予防になるといわれていますが、とり過ぎには気をつけましょう。免疫細胞が働きにくくなるという報告もあります。
わた…わたには食物繊維が果肉の5倍含まれているとか。β-カロテンも豊富です。
煮物を作るとき、わたを取り除かないで煮ると味が染みておいしいですよ。余ったわたはスープに入れたり、刻んで料理に混ぜ込んではいかがでしょうか。
ただ、日持ちしないので早めに食べきりましょう。
冬至の七種って知っていますか?
「ん」がつく食べ物で運がつくと考えられていたようです。
冬至の七種(とうじのななくさ)はみんな「ん」がふたつついていますよ。
- なんきん(南瓜・かぼちゃのこと)
- れんこん
- にんじん
- ぎんなん
- きんかん
- かんてん
- うんどん(うどん)
冬至かぼちゃに年取らせるな
冬至かぼちゃに年取らせるな。こんないい伝えもあります。
かぼちゃは保存がきく食べ物ではありますが、冬至をすぎる頃には味が落ちてきます。
年を越す前に食べきろうという知恵なんですね。
暖かい時期に気持ちを向けていきましょう
冬は気持ちが落ち込みやすい
冬になると気持ちが落ち込みやすくなりませんか?
これは気のせいではなく、ちゃんと根拠があるんです。
日照時間が少ないと、幸せホルモンであるセロトニンの分泌が少なくなります。
冬季うつ(ウインターブルー)とも呼ばれています。
日が長くなっていくのを楽しもう
例えば、仕事が終わり外に出ると「あ、日が長くなってきたな」と感じる瞬間がありますよね。
私はその瞬間が大好きです。
やはりひとは無意識に「明るさ」を求めているんですね。
これから少しずつ日が長くなってくる。
そう思うだけで元気がわいてきませんか?
一陽来復です。
明るい気持ちで新年を迎えましょう。
まとめ
寒い時期を乗り越えるための、先人の知恵は素晴らしいですね。
かぼちゃを含む「冬至の七種」で、冬本番に備えましょう。
そして暖かい季節を楽しみに、明るい気持ちで過ごしましょうね。
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