
春はスタートの季節。妊活について改めて考えるひとが増えてきます。自然界では、春は生命が芽吹く時期なので、人間も影響を受けることが多いんですね。
しかし、気持ちは前向きでも身体が追いつかない感覚を抱く場合も多いもの。気合いや努力が足りないからではありません。冬を越えた身体が、春に適応するまでには時間がかかるからなのです。前提を知るところから、春の妊活準備は始まります。
春の妊活準備とは? 冬の影響を整理する

妊活準備というと、検査や通院など具体的な行動を連想するかもしれませんね。春を前にした今の時期は、冬の間に身体がどんな状態にあったのかを整理しましょう。
妊活準備は「今の身体を知ること」から始まる
たとえば、以下のような感覚はありませんか。
- 湯船に浸かっても芯まで温まらない
- 下腹部を触ると手より冷たく感じる
- 生理前になると以前より疲れが強く出る
どれも病名がつくものではありませんが、身体が発している「今の状態」を知らせるサインです。妊活準備は「なにをするか」よりも「今、どんな状態にあるか」に目を向けることから始まるのです。
身体はすぐに切り替わらない
気温が上がってきても、身体がすぐ春仕様に切り替わらないことはよくあります。理由のひとつが、寒暖差と自律神経への負担です。
春先は、朝晩は冷え込み、日中は暖かい日が多いですね。大きな温度差に、身体は何度も対応を迫られます。自律神経は体温調節や内臓の働きなどを支えていますが、急激な気温変化が続くと、切り替えにエネルギーを使いすぎてしまうのです。
「だるい」「疲れが抜けない」「集中しにくい」などの感覚が、寒暖差疲労として現れるかもしれません。
春はホルモンの切り替えも重なる
春になると日照時間が長くなり、ホルモンの動きも変わってきます。変化自体は自然なものですが、切り替えの途中でエネルギーの低下や気分の揺れを感じやすくなるんですね。
妊活中は、もともとホルモンの変化に意識が向きやすい時期です。季節の変化が重なると「今の状態で大丈夫だろうか」と不安になる場合もあります。季節の変わり目は体調やメンタルにさまざまな影響を与えるため、妊活中のひとにとっては敏感になりやすい時期なのです。
冬の間に起こりやすい身体と心の状態

冬の影響は、はっきりした不調として現れるとは限りません。「なんとなく」の違和感として続くため、気になるひとも多いでしょう。
身体の巡りがゆっくりになりやすい
寒さの影響を受けやすい冬は、血流が内側に集まりやすくなります。
- 足先が冷えやすい
- 下腹部に温かさを感じにくい
- 夕方になると脚が重だるい
これらの症状は、身体が寒さから身を守ろうとする生理的なメカニズムで、多くのひとにみられます。春になっても、この状態がすぐに解消されるとは限りません。身体が新しい季節に適応するためには時間が必要なんですね。
疲れが抜けにくく回復に時間がかかる
冬は日照時間が短く、活動量も減りやすい季節。寒さの影響で、身体のリズムが乱れやすくなります。睡眠時間は足りているはずなのに疲れが残っていたり、休日にゆっくり休んでも回復しきらないなど、経験がないでしょうか。
冬は体温を維持するために多くのエネルギーを使いますし、自律神経が乱れやすい季節なんですね。疲れがなかなか取れない状態は、春まで続くこともあります。
妊活のことが気にかかる
春が近づくと気持ちが前を向きやすくなります。「そろそろ本格的に整えようかな」と考えるひとも多いでしょう。ここで身体がすぐに追いつかないと、小さな変化が気になってしまうんですね。
不安が生まれるのは身体の状態が悪いからではありません。冬から春への季節の変わり目は、心身に大きな負担をかけることが多いのです。変化の途中にいるのだと、ゆったり構えるのも大切です。
春の妊活に向けて腎を養う

春に向けて身体を整えていくときは、腎(じん)の働きに目を向けましょう。腎は生命力の土台とされ、成長・発育・生殖と関わり、妊活とも深く結びついています。腎の働きを支えているのが腎精(じんせい)です。
腎精を消耗させない過ごしかたを意識する
腎精とは、腎に蓄えられている生命エネルギーのようなもの。一度に増やすことは難しく、日々の過ごしかたのなかで守り、すり減らさないことが大切です。
腎精は、無理や焦りによって消耗しやすいとされます。
- 睡眠を削る
- 常に気を張った状態が続く
- 「もっと頑張らないと」と自分を追い込む
無理の積み重ねが続くと、身体は回復に使う力を確保しにくくなってしまうのです。焦りすぎないのも腎精を養うための大切な過ごしかたなのです。
生活リズムを整え、腎精を守る
腎精を養ううえで欠かせないのが、生活リズムです。
腎は、休息や回復と深く関わると考えられています。夜更かしや不規則な生活が続くと、回復に使われるはずの時間が不足してしまうのです。
春は日照時間が伸び、活動量が増えやすい季節。基本的な生活リズムを整えましょう。
- 寝る時間を大きく乱さない
- 朝と夜のメリハリを意識する
- 休む時間を予定として確保する
今日からすぐにできて、腎精を守る具体的な方法です。
日々の食事で腎を養う
腎精は日々の食事とも関係しており、飲食物を通じた栄養が腎の働きを支える一因になると考えられています。黒豆、黒ごま、ひじきなどの黒い食材は、古くから腎を養う食材として親しまれてきました。山芋・ごぼう・うなぎなどもおすすめです。
特別なものとして構える必要はありませんが、いつもの食事に少し意識を向け、身体をいたわる選択肢として知っておくとよいでしょう。
腎精についてはコチラも参考にしてくださいね⏬
腎精とは|生きるために必要な生命の源【五臓六腑から健康を学ぼう】
身体を整えながら春を迎えましょう

春の妊活は切り替えながら進めていくものです。なんとなく体調がすぐれないのは、冬の影響が関係している場合もあるんですね。身体の声に耳を傾け、腎精を養いながら過ごしてみましょう。
腎精を養うとされる漢方薬は、以下のものが知られています。
- 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
- 六味丸(ろくみがん)
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
- 参茸補血丸(さんとうほけつがん)
腎の状態や体質はそれぞれ異なります。合う漢方薬は、年齢・体調・生活背景によっても変わりますので、必ず薬剤師に相談してください。
当店ではひとりひとりの状態に合わせたご相談をお受けしています。気になることがあれば、どうぞお気軽にお声がけくださいね。




