11月14日は世界糖尿病デー。糖尿病の認知向上と予防意識を高めるためのイベントが世界各地で行われます。糖尿病患者は世界的に増加しており、もはや他人事ではありません。
実は、糖尿病自体は適切に管理すれば怖い病気ではありません。「高血糖の状態が続くと合併症を引き起こす可能性がある」のが本当に怖いところなのです。
あなたは糖尿病についてどれくらい知っていますか? 一緒に考えていきましょう。
放置すると怖い糖尿病の合併症
高血糖が身体に与える影響
糖尿病は血液中の糖が慢性的に高い状態です。「血糖値が高い」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
高血糖は身体にさまざまな影響を与えますよ。
- 血管や神経へのダメージ
- 腎臓への影響
- 視覚障害
- 免疫機能の低下
- 歯や口腔内への影響
- メンタル面への影響
なかでも恐ろしいのが糖尿病の三大合併症です。
糖尿病性網膜症
高血糖により眼底の毛細血管が損傷し、視力低下や失明につながる疾患です。進行するまで気づかないことが多く、発覚したときには視力低下が進んでいることも多いのです。
テレビ視聴・読書・運転など、日常的な行動にも制限がかかりますし、見えなくなることへの恐怖から不安やストレスを抱えやすくなります。
糖尿病性神経障害
長期にわたる高血糖状態から引き起こされる神経の損傷です。影響を受ける神経により、いくつかのタイプに分けられます。
- 末梢神経障害
手足のしびれ・痛み・感覚の低下・灼熱感など - 自律神経障害
自律神経が関わる機能に影響がでる(消化器・心臓・血圧・排尿・発汗など) - 近位神経障害
大腿部や臀部の痛み・筋力低下から歩行困難になる場合も - 局所神経障害
局所的な神経が損傷し突然の痛みや麻痺が現れる(まぶた・足など)
末梢神経障害では足裏の感覚が鈍るので、傷がついても気づきにくいのです。傷がもとで感染症にかかり、周囲の組織が壊死すると、足の切断が必要になることがあります。
糖尿病性腎症
腎臓のなかに糸球体(しきゅうたい)という血液を「ろ過」する部分があります。
高血糖により糸球体が長期間ダメージを受けると、腎臓の機能が低下し、体内に老廃物がたまってしまうのです。最終的には腎不全に至り、透析治療が必要になる可能性もあるんですよ。
糖尿病性腎症は進行具合によりステージが分類されています。
- 第1期(早期腎症)
尿中に微量のアルブミンが見られるが自覚症状はない - 第2期(顕性腎症)
アルブミン・たんぱく尿の検出、むくみ・高血圧など - 第3期(腎不全予備期)
クレアチニン値・BUN値の上昇、むくみ・疲労感が目立つ - 第4期(腎不全期)
腎臓機能が大きく低下し、透析や腎移植が必要になる
吐き気・食欲不振・倦怠感などが現れる
糖尿病の予防はなぜ大切なの?
合併症を防ぐため
糖尿病の合併症は、いちど発症すると治すのが難しいのです。糖尿病の予防が合併症の予防につながり、健康な生活を可能にします。
QOLの低下を防ぐため
QOLとは「生活の質」を指します。単に生きているだけでなく、いかに充実した人生を送るかという概念を表しています。
糖尿病の合併症は日常生活に大きな支障をきたすので、仕事・趣味・人間関係など、大切なことを諦めなければならないかもしれません。
糖尿病は予防できる病気
糖尿病は生活習慣病であり、予防できる病気です。食生活の改善や運動習慣をつけるなど、健康への意識を高めるのが大切なんですね。
糖尿病は初期症状が軽微で気づきにくいので、年に1回は健康診断で血糖値をチェックしましょう。
糖尿病の基礎知識はこちらをどうぞ!
漢方の視点から見る糖尿病|基礎知識とセルフケア
漢方薬でできること
漢方薬の働き
漢方薬は体質や症状に合わせて複数の生薬を組み合わせ、処方します。身体全体のバランスを整え、自然治癒力を高めるのが目的です。
糖尿病の場合は漢方薬で血糖値の安定化を目指しますが、それだけではありません。
例えば高血圧や動脈硬化を伴うのであれば、これらの症状を改善する方向で漢方薬を選択することがあります。それぞれの体質によっても合う漢方薬は違うのです。
西洋医学との併用
漢方薬は、その人の体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療を提供できる点が特徴です。
西洋医学と漢方医学を組み合わせることで、それぞれの治療法のメリットを活かし、より効果的な治療が期待できる場合があります。
しかし、漢方薬にも副作用が起こる可能性がありますので、必ず医師や薬剤師にご相談くださいね。
漢方薬局での相談
漢方薬を選ぶ際には専門家のアドバイスを受けましょう。
漢方薬局では漢方薬専門の薬剤師があなたの体質・症状・生活習慣などを詳しくお聞きし、あなたに合う漢方薬をご提案します。
同じ病気・同じ症状でも、ひとにより処方する漢方薬は違いますので、ぜひ相談してください。小さな疑問や不安にもお答えしますので、お気軽にどうぞ。
糖尿病は早期発見・早期治療が大切です
糖尿病自体は、直接命を奪う病気ではありません。しかし放置するとさまざまな合併症を引き起こす可能性があり、それがいちばん恐ろしいのです。
糖尿病の合併症は生活の質を大きく低下させ、場合によっては命に関わることもあります。
現代の医療では、糖尿病を早期に発見し、早期に治療することが可能です。多くの糖尿病患者さんは、生活習慣の改善により血糖値をコントロールし、普通の生活を送っています。
しかし糖尿病の治療は一生続くことが多く、予防できるに越したことはありませんよね。
世界糖尿病デーには、世界中で啓発イベントが行われます。この機会に、糖尿病予防への意識を高めましょう。
健康への不安がありましたら、どんなに小さなことでもまず相談していただくのが予防のカギです。
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