更年期にはさまざまな不調が現れます。ほてり・疲れやすさ・イライラなど、約8割の女性が何らかの症状を自覚するといわれています。
女性ホルモンの変化は加齢に伴う自然現象なので完全には避けられませんが、生活習慣の改善により症状を軽減できる可能性はあります。
本記事では、更年期の症状を悪化させる習慣を5つご紹介します。普段の過ごしかたを見直すきっかけになるかもしれません。
更年期の症状に生活習慣が関わるのはなぜ?

更年期症状の主な原因は、女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が急激に減少することにありますが、症状の現れかたには大きな個人差があります。
ほとんど気にならないひともいれば、仕事や家事に支障が出るほどつらいひともいるでしょう。症状の違いには、体質だけでなく生活習慣やストレスなども関係していると考えられています。
更年期には自律神経の働きも乱れやすくなります。睡眠不足・ストレス・運動不足などが重なると、自律神経への負担がさらに大きくなり、不調を強く感じることがあるんですね。
毎日の習慣は、自分では当たり前になっていて気づきにくいものです。次の5つの習慣に心当たりがないか確認してみましょう。
更年期を悪化させる習慣5選

① 睡眠不足
更年期は女性ホルモンの変化によって、自律神経も不安定になります。そこに睡眠不足が加わると自律神経が十分に休まりません。交感神経が優位になりやすく、ほてり・発汗・疲労感・イライラなどを強く感じるひとが多いのです。
就寝前にスマートフォンを長時間見ていると、脳が覚醒して寝つきが悪くなります。特にベッドのなかで電子機器を使用する習慣は、睡眠の質を大きく低下させてしまいます。
睡眠不足を補うための昼寝にも注意が必要です。15時以降の昼寝や長時間の昼寝は、夜の寝つきを悪くする原因になります。夜間に眠れないと起床時間も遅くなりがちですが、これらが睡眠リズムを乱してしまうんですね。
「睡眠時間は確保しているのに疲れが取れない」というひとは、眠りの質にも目を向けてみましょう。
② ストレスをため込む
更年期症状の個人差には、ストレスなど生活環境も関係していると考えられています。職場での責任・親の介護・子どもの独立など、50代前後は生活環境が大きく変化する時期ですね。重圧や役割の多さは強いストレス源。心身への負担が積み重なると、更年期症状を強く感じる傾向があります。自分でも気づかないうちにストレスを抱え込んでいないか振り返ってみましょう。
ストレスや不安を抱えたまま就寝すると、身体が緊張した状態なので、入眠が困難になりがちなんですね。入浴して身体を温める・深呼吸やストレッチ・読書など、ご自身がリラックスできる習慣を取り入れてみてください。
③ 偏った食事
食事を抜いたり、菓子パンや甘いものだけで食事を済ませたりしていませんか。必要な栄養素が不足し、身体全体のコンディションにも影響します。
高血糖指数(GI)の食品(白米・パン・麺類・砂糖入り飲料など)は血糖値を急上昇・急降下させ、睡眠の質に影響することがあります。辛いものや刺激の強い食品は体温を上昇させ、ほてりや発汗を誘発しやすくなります。完全に避ける必要はありませんが、食べかたを工夫するといいですね。
- 野菜→たんぱく質→炭水化物の順に食べる
- 多量の糖質を含む炭水化物は少なめに
- 玄米や全粒粉など精白されていない炭水化物を選ぶ
ホットフラッシュがひどい場合は辛いものを避けたほうがよいのですが、症状の程度にもよります。量と食べかたを調整しましょう。
夕方以降のカフェイン摂取は交感神経を刺激するため、眠れなくなる一因に。アルコールは入眠を促すように感じられますが、実際には睡眠の後半を浅くするので、途中で何度も目が覚める原因になります。適量を楽しむ程度にしたいですね。
④ 運動不足
「疲れるから動かない」という生活になっていませんか。身体を動かす機会が少ないと血流が低下し、筋力や体力も落ちていきます。運動不足や不規則な生活リズムは、自律神経の働きにも影響します。
適度な運動は心地よい疲労感につながり、睡眠の質を高めてくれるんですね。逆に、就寝直前に激しく運動すると交感神経を活性化させ、眠りを妨げてしまうことも。
睡眠の質が低下すると疲れが抜けにくくなり、更年期の不調を感じやすくなります。日中の過ごしかたを振り返ってみましょう。
⑤ 思考の習慣
思考パターンにも、自律神経の乱れと相互に作用し、ストレスを増幅させるものがあります。代表的なものを見てみましょう。
- 完璧主義
何ごとにも100点を目指し、自分に厳しくなりすぎる傾向です。心身への負担が大きくなりやすいため「7割できれば十分」と考える余裕も大切です。 - 感情を抑え込む
我慢強く自分の気持ちを表に出すのが苦手なひとは、ストレスを抱え込みがちです。不調を我慢し続けると、更年期症状を強く感じることもあります。 - 自己犠牲的になる
「家族のため」「自分がやらなければ」と責任を背負い込みすぎると、心身への負担が増えてしまいます。周囲の力も借りてみましょう。 - 悲観的・神経質に考える
小さな不調や失敗を深刻に受け止めると、不安やストレスが大きくなりやすくなります。「まあ、いいか」と気持ちを切り替える練習も役立つでしょう。
毎日の習慣を振り返ってみてください

更年期は誰にでも訪れるライフステージですが、症状の現れかたや感じかたには個人差があります。
今回ご紹介した5つの習慣に当てはまるものがあったとしても、すぐに症状が悪化するとは限りません。しかし、毎日の積み重ねが心身に影響している場合もあるんですよね。
日頃の生活を振り返ってみると、気づきがあるかもしれません。本記事が身体と向き合う第一歩になれたら嬉しいです。




