妊娠・出産の雑学｜言い伝えは根拠を求めず楽しんでみましょう

妊婦さんのお腹が突き出ていると、生まれてくる赤ちゃんは男の子？
トイレを掃除するとキレイな子が生まれる？

妊娠にまつわる言い伝えはたくさん存在します。

科学的根拠がないものが多い印象ですが、どこか妊婦さんと生まれてくる命を愛おしむ思いが感じられます。

あなたはどのような伝説を聞いたことがありますか？

妊娠にまつわる言い伝えはどこまで本当？

言い伝え①　妊娠中は毛髪に変化がある……◯

妊娠中は抜け毛・髪質の変化などを訴えるひとが多いですね。髪の毛だけでなく、体毛が濃くなる（もしくは薄くなる）こともあります。

毛髪が変化するのはホルモンの影響が大きいのですが、妊娠中は優先して赤ちゃんに栄養が届くためたんぱく質不足のこともあります。

「産後はクセ毛が落ち着いた」との報告を聞いたこともありますよ。クセ毛で悩んでいる方には朗報ですね。

抜け毛や髪の毛がパサつくなどの変化は気になると思いますが、産後は徐々に戻りますのであまり心配せず過ごしてくださいね。

言い伝え②　新生児は母親の声を覚えている……◯

「生まれる頃には母親の声を聞き分けられるようになっている」とする研究結果があります。赤ちゃんは胎内でお母さんの声や血流の音を聞いているのだとか。

妊娠中期頃には耳の器官ができあがり、後期には聞こえるようになるといわれています。

「ケンカすると赤ちゃんに聞こえてよくないよ」という声もありますが、ケンカの声を赤ちゃんが「いやだな」と感じるかはわかりません。

しかし母親がケンカでストレスを感じるなら赤ちゃんにも影響があるといえるでしょう。

言い伝え③　△△だったら男の子 ◯◯だったら女の子……✖️

• お腹が尖っていると男の子・丸いと女の子
• 母親の顔つきがきつくなったら男の子・優しくなったら女の子
• つわりがひどいと男の子（または女の子）
• しょっぱい食べ物にハマると男の子・甘い食べ物にハマると女の子

少し調べただけでこんなに出てきました。性別についての言い伝えは世界中に存在するそうです。みんな新しい命を楽しみに待っているのですね。

言い伝え④　つわり中に好んで食べたものは子どもも好きになる……✖️

つわり中の嗜好が子どもに影響するか？ についても医学的な根拠はありません。

強いていうなら、つわり中は口当たりの良いものを好む傾向が強く、子どもが食べやすいものと共通しているからかもしれませんね。

言い伝え⑤　妊娠中はふたり分食べなきゃいけない……✖️

食糧事情が悪かった時代によくいわれていました。妊婦さんと赤ちゃんを大切に思う気持ちから語り継がれてきたのでしょう。もしかしたら高齢の方は今でもおっしゃるかもしれませんね。

しかし現代の妊婦さんがふたり分も食べたら太りすぎてしまいます。難産になる可能性が高いうえ、生まれてくる赤ちゃんも肥満になりやすいので注意しましょう。

言い伝え⑥　トイレを掃除するとキレイな子が生まれる……✖️

汚くなりがちな場所を掃除するとキレイな子が生まれる。個人的にはいい話だなぁと思いますが、やはり根拠はありません（笑）。

昔の和式トイレは掃除するのにしゃがむ姿勢が多かったのでしょう。安産を祈ってのことかもしれませんね。

「トイレを掃除すると妊娠する」との言い伝えも聞いたことがあります。

言い伝え⑦　妊娠すると歯がボロボロになる……△

よくいわれるのは「赤ちゃんにカルシウムを奪われるから虫歯になりやすい」という説です。

確かに栄養は優先的に赤ちゃんへ届けられますが、母体のカルシウム不足が直接の原因となり、歯がボロボロになるわけではありません。

虫歯の原因は虫歯菌ですね。妊婦さんが虫歯になりやすい理由は以下が考えられます。

• 妊娠中は唾液量が減り、口内環境が悪くなりがち
• つわりにより口腔ケアを十分できない
• つわりの嘔吐で胃酸が歯に触れる（歯は酸に弱い）

お客さまで、産後に奥歯が割れた方もいらっしゃいました。なるべく口内環境を清潔に保ちましょう。

安定期に入ったら歯医者さんにチェックしてもらうと安心ですね。

言い伝え⑧　妊娠中にお寿司を食べてはいけない……△

生の魚介類には注意する必要があります。生魚には細菌や寄生虫による食中毒の危険があるためです。有害物質（自然界の水銀）を体内に含む魚もいます。

妊娠中は免疫力が落ちるので、普段より気をつけましょう。心配の種はまかないほうがいいかもしれません。

魚介類を食べるなら新鮮なものを選び、しっかり加熱することをおすすめします。

言い伝えは先人の知恵の名残

医療が発達していなかった昔は、妊娠・出産にまつわる言い伝えがたくさんありました。いずれも先人の知恵として受け継がれてきたのでしょう。

調べてみますと根拠のないものがほとんどですが、科学的な証明ができなかった時代は知恵を活かして予測するしかなかったのですね。

言い伝えや伝説が残るのは、出産の無事を祈り赤ちゃんに会えるのを心待ちにする名残かもしれません。思いは今も昔も同じですね。

科学的根拠がないのは頭の隅に置いておき、伝説として楽しんでみてください。