腎臓は肝臓と同じく「沈黙の臓器」と呼ばれています。腎臓病は初期の自覚症状がほとんどなく、気づきにくいのです。

腎臓がダメージを受け続けると機能がゆっくり低下していきます。症状が出るころには悪化していることが多く、深刻化すると自然治癒は望めません。

慢性腎臓病(CKD)は新たな国民病とも言われており、年々増加しています。腎臓のことをもっと知りましょう。

腎臓の働き

腎臓は腰の辺り(背中側)に2個、背骨をはさんで左右にあります。そら豆のような形で大きさは握りこぶしくらい。

腎臓には大きな血管がふたつつながっており、大量に運ばれてきた血液を「ろ過」して体内に戻しています。

生命維持や成長に関わる重要な働きをしているのです。

尿を作る

血液は腎臓でろ過されます。必要なものは再吸収し、不要な老廃物や水分を尿に変えて膀胱へ送り出します。

電解質を調整する

ナトリウム・カリウム・カルシウムなど電解質の濃度を一定に保ちます。正常な神経伝達や筋肉を動かすために必要です。

血圧を調整する

塩分量水分量を調節して血圧を正常に保ちます。

血液を作るための指令を出す

エリスロポエチンというホルモンを分泌し、骨髄に血液を作るよう指令を出しています。

骨の発育をサポートする

ビタミンDを生成し、強い骨を作るよう促進しています。

慢性腎臓病(CKD)とは

慢性腎臓病(CKD)とは、chronic kidney diseaseの頭文字をとったものです。

腎機能の異常が見つかり、3ヶ月以上続くと慢性腎臓病(CKD)と診断されます。

慢性腎臓病(CKD)の原因

高齢になるほど腎機能は落ちていきますが、若いからといって安心できません。慢性腎臓病(CKD)は生活習慣病と深い関わりがあるのです。

以下の方はリスク因子を持っていると言えるでしょう。

  • 糖尿病
  • 高血圧症
  • 脂質異常症
  • 高尿酸血症
  • 肥満

特に糖尿病性腎症が増えており、透析導入患者の4割近くを占めています(2020年|図参照)。糖尿病患者の増加とともに糖尿病性腎症も増えています。

出典:一般社団法人 日本透析医学会
https://www.jsdt.or.jp/

慢性腎臓病(CKD)の症状

腎機能が低下してくると以下のような症状が現れます。

  • むくみ
  • 動悸・息切れ
  • 倦怠感
  • 立ちくらみ・貧血
  • 夜間の尿が増える

尿が作れなくなってくるので、体内に老廃物や余分な塩分・水分がたまります。症状が進み透析が必要になるのは、血中の老廃物をろ過するためなのです。

慢性腎不全との違い

「慢性腎不全」は慢性腎臓病が進行した状態を指します。

  • 慢性腎臓病…慢性的に推移するすべての腎臓病
  • 慢性腎不全…慢性腎臓病が進行し腎機能が落ちている状態

慢性腎不全は、腎臓のろ過能力が30%まで落ちています。15%まで落ちると末期の腎不全となり、生命に関わるのです。

また慢性腎不全になると、脳梗塞心筋梗塞のリスクが高まることもわかっています。

腎臓病の薬はない!

残念ながら腎臓病を治す薬はありません。予防が決め手となります。透析を回避するには腎機能をあげていくのがカギです。

腎臓に負担をかけない生活を

生活習慣が乱れている自覚があるひとはぜひ見直してください。

慢性腎臓病に移行しやすい糖尿病は肥満・運動不足・食生活の乱れが引き起こします。過度の飲酒・喫煙・ストレスも避けましょう。

生活習慣が乱れていると、若年層にも襲いかかるのが腎臓病です。いったん腎機能が落ちると取り戻せません。進行スピードを抑えて透析までの時間を稼ぐしかなくなるのです。

透析患者の、2020年1年間の生存死亡状況に基づく平均余命データがあります。日本透析医学会の集計によりますと、50歳男性で17. 4年、50歳女性では19. 8年でした。

“生活習慣を改めよう”という言葉は聞き飽きているかもしれませんが、あなたができる最高の予防法なのです。

漢方薬で腎機能の数値を改善していく

糖尿病や高血圧などの持病があるひとは、治療を受けて数値を正常に保つよう努めましょう。

漢方薬は身体全体のバランスを整え腎機能をサポートします。腎臓病の予防にはふたつの「コツコツ継続」をおすすめしています。

  • 生活習慣を整える
  • 漢方薬で身体のバランスを整える

毎日コツコツがポイント。当店では漢方薬で腎機能低下を防いでいる症例がありますよ。

体質により処方する漢方薬は違いますし、お薬同士の相性もあります。自己判断せず、必ず医師や薬剤師に相談してくださいね。

落ちてしまった腎機能は戻せません!

腎臓は生命維持に必要な臓器です。腎臓が老廃物の排出や電解質・血圧・水分などをコントロールしているから健康な生活が送れるのです。

無意識に「病気になったら薬を飲めばいい」と思っていませんか? 腎臓と肝臓に関しては、病院で処方できる薬はありません。落ちてしまった腎機能は元に戻せないため、行き着くところは透析なのです。

血液をろ過し、体内に戻すことで腎臓を代用するのが透析。透析治療の標準は「週に3回、1回あたり4時間」です。

生きるために必要な治療として受けるひとは増え続けていますが、つらさや不便は計り知れないでしょう。

出典:一般社団法人 日本透析医学会
https://www.jsdt.or.jp/

生活習慣を整え、腎臓に負担をかけないよう生活しましょう。腎臓病に気づいたときには腎不全に近づいています。予防が何より大切なのです。

Instagramを開設しました
遊びにきてね!

Instagramを開設しました
遊びにきてね!

公式LINEからご予約・ご来店いただくとスキンケアサンプルセットをプレゼントしております。ぜひご登録を!

※初回のみとなります。