男性不妊に漢方でアプローチ|妊娠させやすい体質にするために
“不妊は女性にすべての原因がある”と思われていた時代もありました。
現在では不妊の原因は男女半々だとわかっています。
漢方での男性不妊の治療は「妊娠させやすい体質」にしていくこと。
妊娠は年齢との闘いなんです。
男性も例外ではありません。
不妊を疑ったら「まずは女性から」でなく、夫婦で歩調をそろえた妊活を始めましょう。
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西洋医学的な男性不妊の診断
男性の場合はどこの科を受診すればよいのか迷いますよね。
男性不妊外来がある病院に行きましょう。
泌尿器科では診てもらえませんので注意してください。
また女性側の不妊治療病院には、男性不妊専門医がいることもあります。
精液検査
男性不妊の診断として、まずは精液検査をします。
この検査では、精液の量・精子濃度・精子の運動率を調べます。
この精液検査で疾患が疑われると、次に泌尿器科的な検査に進みます。
男性不妊の要因
男性不妊の要因として代表的なものはこちらです。
- 精管閉塞
精子の通り道がなんらかの原因で塞がれていて精子が通れない
- 逆行性射精
精液が体外でなく膀胱に逆流してしまう
- 造精機能障害
精子を作り出す機能に障害があり、精子濃度や運動率に問題がある
生活習慣がもたらす男性不妊
疾患や障害のほか、現代の生活習慣から男性不妊が増えている傾向も。
ストレス・喫煙・過剰な飲酒・肥満などは精子の質の低下を招きます。
身体によくないことを続けていると、身体ばかりか精子の老化も早まるんです。
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ストレスの影響
なかでもストレスは、不妊に大きな影響を及ぼします。
老化もストレスのひとつです。
私たちは呼吸で酸素を取り入れていますね。
酸素の一部は身体の中で「活性酸素」という物質に変わります。
活性酸素は溜まりすぎると身体を酸化させます。
「身体がサビつく」というイメージを持つとわかりやすいですね。
これを「酸化ストレス」とよんでいます。
酸化ストレスは病気や老化を早める原因です。
生活習慣からも影響を受けるので、やはり規則正しい生活が鉄則。
また、精神的なストレスも大きく関係します。
仕事や生活・人間関係など、ストレスをゼロにするのは不可能ですよね。
それらに加え「不妊の原因は自分だ」と思うことがさらにストレスになります。
夫婦で協力し合い、相手を思いやる気持ちが何より大切なのです。
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栄養不足
外食が多く栄養が足りなかったり、食べ物が偏ったりするのも不妊の原因になります。
若い頃はあまり気にしないものですが、確実に身体に現れます。
そのわけは単純で、身体は食べ物からできているからです。
長年かけて作られた身体を変えていくのは容易ではありません。
栄養不足は体力にも現れます。
先ほどの「酸化ストレス」も、酸化に対抗する酵素が足りないことで進んでしまうんです。
このような理由から、精子も酸化ストレスを受けることがわかっています。
酸化ストレスを受けると、精子の運動率やDNAが損傷してしまいます。
これにより妊娠しにくくなったり、流産の原因になったりするのです。
酸化ストレスや抗酸化力を測定してくれる病院もあります。
気になる方は調べてみてくださいね。
男性不妊における漢方薬の役割
「腎(じん)」の働きを高める
▶︎腎は五臓六腑のひとつ
五臓六腑(ごぞうろっぷ)は東洋医学の考え方です。
人間の内臓と働きを、肝(かん)・心(しん)・脾(ひ)・肺(はい)・腎(じん)の5つにわけて表現しています。
このなかで生殖活動に関わるのは「腎」の部分。
生殖器・泌尿器・腎臓など、成長や生殖に関わる機能です。
漢方ではこの腎の働きを高めるよう働きかけます。
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▶︎男性不妊のタイプ
漢方からみる男性不妊にもいくつかのタイプがあります。
- 生殖機能が減退しているタイプ
体力や視力の低下、白髪や抜け毛が多い、集中力の低下など
- 体内に熱がこもっているタイプ
寝汗をよくかく、口が渇く、暑がりなど
- 自律神経のバランスが崩れているタイプ
情緒不安定、睡眠の質が悪い、肩こりや頭痛があるなど
▶︎漢方薬の処方
上記のタイプ別に漢方薬をお選びします。
漢方薬では
- 生殖機能をあげる
- 精子の量を増やす
- 精子の運動率をあげる
- 精管の詰まりをとる
これらを目指し、西洋医学とは違う方面からアプローチします。
また、身体の巡りがよくないケースでは、そちらも並行して改善していきます。
まとめ
男性に不妊の原因がある場合も、体質改善は欠かせません。
不妊の原因は男女半々なのです。
西洋医学的な検査で現状を把握し、妊娠させやすい身体作りをしていきましょう。
お薬同士の相性がありますので、医師や薬剤師に相談することを忘れずに。
同時に女性の母体環境を整えること、そして夫婦が心を合わせるのが何より大切だと痛感しています。お悩みの方は早めに相談してください。
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