
日差しの強い日が少しずつ増えてきましたが、水分補給はできていますか?
のどの渇きだけを目安にしていると、水分補給が遅れてしまう場合があります。身体は気温や活動量に応じて、少しずつ水分を消費しているからです。
真夏ほどの暑さではないため、水分補給への意識がまだ薄いかもしれません。暑くなる前の時期に、水分補給の仕方を見直しましょう。
のどの渇きだけでは水分不足に気づきにくい

あなたは「のどが渇いた」と感じてから水分をとりますか? のどの渇きを感じるのは、すでに体内の水分が不足しているサインです。水分不足に気づきにくい理由を見ていきましょう。
暑さへの警戒がまだ弱い
真夏は熱中症の話題が多く、水分補給への意識が自然に高まりますが、春はまだ「暑さ対策」という感覚が弱い時期です。
4月は湿度が低く乾燥しやすい日が多くなります。身体は少しずつ汗をかいており、室内でも皮膚や呼気から水分が失われているんですね。
かくれ脱水といって、強い渇きを感じないまま水分不足が進むこともあります。「まだ大丈夫」という油断が生まれやすい季節なのです。4月でも熱中症のリスクはありますので、意識的な水分補給が大切です。
年齢とともに変わる渇きの感覚
年齢を重ねるとのどの渇きを感じる感覚が鈍くなる傾向があり、高齢者が脱水になりやすい理由のひとつといわれています。
加齢により、脳内の“渇きを感じるセンサー”が鈍くなっていきます。身体は水分を必要としていても、水分摂取しようという意欲がわきにくくなるのです。体内の水分保持能力も低下するため、脱水リスクが高まるんですね。
50代以降で疲れやすかったりだるさを感じるのは、水分不足と関係しているかもしれません。水分が足りないと血の流れが滞り、身体への酸素が行き渡らないため、疲労感や倦怠感の原因になっていることがあります。
忙しさで飲み忘れる
4月は新年度が始まり、生活リズムが変わる時期でもあります。仕事や家族の予定が増え、気づけば半日ほとんど飲んでいなかった……という日もあるのではないでしょうか。
新しい生活環境や仕事のストレスで自律神経が乱れ、体調不良を感じることもあります。何かに集中していると水分補給は後回しになりがち。飲んでいるつもりでも、実際には足りていないことが多いのです。
腎の働きと水分摂取

水分は身体に必要ですが、たくさん飲めばいいわけでもありません。量だけでなく飲みかたにも目を向けたいところです。
腎は身体の水分バランスを支える
腎臓は血液をろ過し、余分な水分や老廃物を尿として排出しています。健康な腎臓は1日に約180リットルもの血液をろ過するといわれています。
腎は「水を司る臓」と考えられてきました。身体の潤いを保ち、水の巡りを整える役割を担っています。腎の働きが弱ると水分バランスが乱れやすくなり、むくみやだるさにつながる場合があります。慢性腎臓病(CKD)は体液のバランスが崩れやすくなるため、特に注意が必要です。
少なすぎても多すぎても負担になる
水分が不足すると、疲労感・めまい・食欲減退などの脱水症状が現れます。血の巡りが悪くなり、脳梗塞や心筋梗塞などの重篤な状態を招きかねません。
反対に水分をとりすぎるとむくみが生じ、血圧を上昇させる原因にもなります。短時間に大量の水分を飲むと腎で水分の処理ができません。暑い日や身体を動かしたあとは一気に飲みたくなりますが、がぶ飲みは腎に負担をかけてしまいます。
塩分の多い食事も水分バランスに関わる
水分だけ意識しても、身体のバランスは整いにくいことがあります。
塩分の多い食事は身体に水分をためやすく、むくみや高血圧にもつながります。塩分の主成分であるナトリウムが多く摂取されると、身体は水分を保持しようとします。余分なナトリウムを排出するために水分が必要なのです。
高塩分の食事をするとのどが渇き、さらに水分摂取してしまいがち。ますます腎に負担をかけてしまいます。食事と水分を合わせて見直すのが大切です。
暑くなる前に整えたい水分習慣

春のうちに水分摂取の習慣を整えておくと安心です。日常でできる工夫から始めてみましょう。
のどが渇く前に水分補給
のどが渇くのは水分不足のサイン。水分補給は少し早めを意識しましょう。習慣づけの工夫をあげておきます。
- 時間を決める:30分ごとに100㎖程度の水を飲むなど
- 飲むタイミングを決める:起きた直後や食事前など
- 容器の工夫:お気に入りのマイボトルやストロー付きボトルで飲みやすく
- 食事からの水分摂取:スープ・野菜・果物など水分を多く含むものを
- リマインダーの設定:スマホのアラームやリマインダー機能を利用する
飲みもの選びは場面に応じて
飲みものは場面や状況に応じて適切に選びましょう。シーン別におすすめの飲みものを紹介します。
- 日常の水分補給:水がもっとも基本的で手軽
- 運動時:スポーツドリンクが適している。糖分や塩分を含み、汗で失われたミネラルを補う
- 暑い日:麦茶はカフェインを含まないため日常の水分補給に適している。大量に汗をかいたときは塩分をプラスしても
- 熱中症・病中病後など:経口補水液。水分と電解質を効率よく補給できる。日常的な水分補給には向かない
- 冬場・寒い日:温かいお茶(カフェインを含まないもの)。身体を温めリラックス効果も期待できる
こちらも参考にしてくださいね⏬
スポーツドリンクと経口補水液の違い|選びかたと飲みわけを知ろう
脱水状態のセルフチェック
体内の水分が足りないときは、身体からサインが出ているかもしれません。脱水症状の兆候や簡単なチェック方法がありますので、参考にしてください。
- 尿の色と量:尿の色が濃くなり排尿量が減少する。健康な状態の尿は淡い黄色
- 皮膚の乾燥:手の甲の皮膚をつまんですぐ戻るかチェック。脱水状態では、つまんだ形が残ることも
- 爪を押す:親指の爪を押して白くなったあと、元に戻るまでの時間をみる。3秒以上かかれば脱水の疑いがある
唇の渇き・だるさ・頭痛・めまいなども水分状態を知る手がかりになります。身体からのサインを見逃さないようにしましょう。
※腎機能が気になる場合は、医療機関の指示を優先してください。
水分摂取は意識的に!

水分補給は暑くなる前から意識していきましょう。水分は多すぎても少なすぎても身体に負担がかかってしまいます。
のどの渇きは分かりやすい目安なのですが、その前段階での水分補給が理想なんですね。ぜひ本記事を参考に、水分のとりかたを工夫してみてください。
忙しいとつい飲み忘れてしまうことがありますね。普段よりトイレに行く回数が減っているなと感じたら、水分不足を疑いましょう。
以下は、水分調整で使われることがある漢方薬です。
- 五苓散(ごれいさん)
- 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
これらの漢方薬は体質や症状のほか、体力の有無などにより向き不向きがあります。必ず薬剤師に相談してくださいね。他のお客さまの対応中はゆっくりお話しがうかがえませんので、ぜひ下記からご予約ください。




