身体をケガしたときは自分の目でその傷を確認できますし、治療もできますよね。

ところがストレスは目でみえません。心身に影響がでているのは明らかなのに。

実は、このとき傷ついているのは「脳」なんです。

疲れやすい・集中できないなどの症状は、ストレスによる脳疲労が原因かもしれません。

生活していれば誰しもストレスを感じますし、自分で取り除けないものもありますよね。

ストレスを減らしていく方法を考えていきましょう。

ストレスがある状態とは

「ストレス」は、もともと物理学の世界で使われていた用語だそうです。

ストレスを風船で表現した厚生労働省の記事がイメージしやすいのでご紹介します。

風船を指でグッと押さえるとゆがみますよね。そのゆがんだ状態がストレス反応です。

ストレスの元となるもの(=原因)をストレッサーと呼びます。この場合、風船を押さえる指がストレッサー。風船のゆがんだ部分が心身に生じたストレス反応です。

参照:ストレスとは|こころの耳 / 厚生労働省

ストレスにはさまざまな要因があります。

  • 置かれた環境
  • 病気など身体的なもの
  • 不安や恐れなど心理的なもの
  • 職場など社会的なもの

ストレスが脳を傷つけている

ストレスについては日々研究が進んでおり、脳との関係が少しずつわかってきました。

ストレスを受けたとき、心の痛みを感じても「脳が痛い」とは思いませんよね。

しかし痛みを感じられなくても、脳は傷ついているのです。

ストレスとホルモンの関係

人間はストレスを受けると、対抗策としてコルチゾールというホルモンを分泌します。コルチゾールは身体のさまざまな機能を低下させてしまいます。

そのままストレスを受け続けると、コルチゾールがどんどん分泌されていきます。そのため神経細胞が破壊され、海馬(かいば)が萎縮するのです。

海馬は記憶力の担当部署。アルツハイマー型認知症を診断するためには、海馬周辺の萎縮状態を確認します。

ストレスで感情コントロールができなくなる

脳には前頭前野(ぜんとうぜんや)という部分があります。

前頭前野は脳全体の1/3を占めているのですが、ここがストレスに弱いことがわかってきました。

前頭前野は感情の抑制や、集中力を保つために働いています。ここがダメージを受けると、感情がうまく制御できなくなります。

衝動買いや食べすぎなどを繰り返す場合は、ストレスから脳が傷ついているのかもしれませんよ。

ストレスをためすぎないのがいちばん

脳を傷つけないためには、やはりストレスをためないこと。

しかし現代社会ではストレスなく暮らすのは難しいですね。あなたはストレス解消できていますか?

心地よい生活を

趣味に没頭したり、スポーツや芸術を楽しむなど、心地よさを感じる時間は必要ですね。

ストレス解消には楽しむことと、規則正しい生活が基本です。

  • 朝日を浴びる→幸せホルモン“セロトニン”の分泌を促す
  • 運動する→ウォーキングでもOK!
  • おしゃべりする→たくさん笑って
  • リラックスする→お好みの入浴剤でお風呂タイム
  • 偏りのない食事→脳にも栄養が必要!

自分のストレスサインを知る

どのようなときにストレスを感じるのか。自分のストレスサインを知っておくと早めに対策がとれます。

  • お腹が痛い
  • 眠れない
  • 集中力が落ちている

ご自身で心身の変化を観察してみてください。

こちらで簡単なストレスチェックもできますよ。
5分でできる職場のストレスセルフチェック|こころの耳:厚生労働省

つらいときは相談してください

ストレッサーがなくなれば、脳のダメージも回復します。

しかし慢性的にストレスを受け続ければ回復が遅くなり、認知機能の低下やうつ病のリスクも高まるのです。

長期的なストレスがあるなら、ライフスタイルそのものを改善する勇気も必要かもしれません。

そして、自分の意思ではどうにもならず、つらい状態が続くなら、ためらわず専門家に相談してください。

漢方でもストレス緩和のお手伝いができますよ。

まずはカウンセリングであなたにぴったりの方法をみつけましょう。

“漢方だから”できることがあります。

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