【ストレスは目で見えないけれど脳を傷つけています】
ケガをすれば傷ができますが、自分の目で様子を確認できますよね。
ところがストレスは目でみえません。心身に影響がでているのは明らかなのに。
傷ついているのは「脳」なんです。
疲れやすい・集中できないなどの症状は、ストレスによる脳疲労が原因かもしれません。
生活していれば、誰しもストレスを感じますし、自分で取り除けないものもありますよね。少しでも減らしていく方法を考えていきましょう。
▶︎そもそもストレスがある状態とは
「ストレス」は、もともと物理学の世界で使われていた用語だそうです。
ストレスを風船で表現した厚生労働省の記事がイメージしやすいのでご紹介しますね。
風船を指でグッと押さえるとゆがみますよね。そのゆがんだ状態がストレス反応です。
ストレスの元となるもの(=原因)をストレッサーと呼びます。この場合、風船を押さえる指がストレッサー。風船のゆがんだ部分が心身に生じたストレス反応です。
ストレスにはさまざまな要因があります。
・置かれた環境
・病気など身体的なもの
・不安や恐れなど心理的なもの
・職場など社会的なもの
▶︎ストレスが脳を傷つけている
ストレスについては日々研究が進んでおり、脳との関係が少しずつわかってきました。
ストレスを受けたとき、心の痛みを感じることはあっても「脳が痛い」とは思いませんよね。しかし私たちに感じられないだけで、脳は傷ついているのです。
簡単に説明しますね。
人間はストレスを受けると、対抗策としてコルチゾールというホルモンを分泌します。しかしコルチゾールは身体のさまざまな機能を低下させる働きがあるのです。
そのままストレスを受け続けると、コルチゾールが過剰に分泌されてしまいます。そのため神経細胞が破壊され、海馬が萎縮することがわかっています。
海馬は記憶力の担当部署。アルツハイマー型認知症を診断するためには、海馬周辺の萎縮状態を確認します。
また、脳の前頭前野という部分は脳全体の1/3を占めているのですが、ここがストレスに弱いことがわかってきました。
前頭前野は感情の抑制や、集中力を保つために働いています。ダメージを受けると、感情がうまく制御できなくなります。衝動買いや食べすぎなどを繰り返す場合は、ストレスから脳が傷ついているのかもしれませんよ。
▶︎ストレスをためすぎないのがいちばん
解決方法は、やはりストレスをためないのがいちばん。
現代社会ではストレスなく暮らすのは難しいことですので、自分に合ったストレス解消法を持っているといいですね。
夢中で楽しめる趣味があれば最高ですが、やはり規則正しい生活が基本なのです。
・朝日を浴びる→幸せホルモン“セロトニン”の分泌を促す
・運動をする→ウォーキングでもOK!
・おしゃべりをする→たくさん笑って
・リラックスする→お好みの入浴剤でお風呂タイム
・偏りのない食事→脳にも栄養が必要!
また、自分のストレスサインを知っておくと早めに対策がとれます。
お腹が痛い、眠れない、集中力が落ちている……など、どのようなときに心身の変化があるかを観察してみてください。
簡単なストレスチェックもできますよ。
5分でできる職場のストレスセルフチェック|こころの耳:厚生労働省
ストレッサーがなくなれば、脳のダメージも回復します。しかし慢性的なストレスを受け続ければ回復が遅くなり、認知機能の低下やうつ病のリスクも高まるのです。
長期的なストレスがあるなら、ライフスタイルそのものを改善する勇気も必要です。ぜひとも視野に入れていただきたいと思います。
そして、自分の意思ではどうにもならず、つらい状態が続くなら、ためらわず専門家に相談してください。
漢方でもストレス緩和のお手伝いができます。
まずはカウンセリングであなたにぴったりの方法をみつけましょう。
“漢方だから”できることがあります。
↓